マキャベリズム【Machiavellism】
①どんな手段でも,また,たとえ非道徳的行為であっても,結果として国家の利益を増進させるなら許されるとする考え方。イタリアの政治思想家マキャベリの思想から。
②目的のためには手段を選ばないやり方。権謀術数主義。(出典:三省堂 大辞林)
「マキャベリズム」は、国語辞典でも冷酷非道でネガティブな印象を持つ言葉ですが、語源となったニッコロ・マキャヴェッリは著書『君主論』において、「祖国の存亡がかかっているような場合は、いかなる手段もその目的にとって有効ならば正当化される。」とか「政治は道徳とは無縁である。」と言っているが、自ら仕えた君主が失脚するなど、乱世のイタリアで様々な指導者を見たうえで、トップがどうあるべきかを説いた数々の言葉は、現代の経営者にとっても参考になるものが多い。
- 良い面を残そうとすれば、どうしたって悪い面も、同時に残さざるを得ないのである。
- 弱体な国家は、常に優柔不断である。決断力に欠ける人々が、いかにまじめに協議しようとも、そこからでてくる結論は、常にあいまいで、それゆえ常に役立たないものである。また、優柔不断さに劣らず、長時間の協議の末の遅すぎる結論も、同じく有害であることに変わりない
- 愚者が最後にすることを、賢者は瞬時に行う。
- 中ぐらいの勝利で満足するものは、常に勝者であり続けるだろう。
- 天気のいい日に嵐のことなど考えてもみないのは、人間共通の弱点である。
- 必要に迫られた際に大胆で果敢であることは、思慮に富むことと同じといってよい。
- 名将と凡将との差は、作戦能力の優劣よりも、責任観念の強弱によることが多い。
- われわれが常に心しておかねばならないことは、どうすればより実害が少なくて済むかということである。
- 天国へ行くのにもっとも有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである。
- 軍の指揮官にとって、最も重要な資質は何かと問われれば、想像力である、と答えよう。
- 良い進言から君主の深い思慮が生まれるのではなく、君主の深い思慮から良い進言が生まれるのである。
- 他社を強力にする原因を作るものは、自滅する。
- 次の二つは絶対に軽視してはならない。第一は、寛容と忍耐をもってしては、人間の敵意は決して溶解しない。第二は、報酬と経済援助などの援助を与えても敵対関係は好転しない。
- 愛され、恐れられよ。両方は無理なら、恐れられるのが望ましい。
- 君主たる者、けちだという評判を恐れてはならない。